技術講座 輸血
日臨技輸血検査標準法2—Rh式血液型判定法
冨田 忠夫
1
1大阪府北大阪赤十字血液センター・技術部
pp.1155-1159
発行日 1988年9月1日
Published Date 1988/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204704
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サマリー
輸血を行う場合,受血者,供血者ともにABO型,Rh(D)型は必ず検査し,同型の血液を準備して交差適合試験を行い,適否を確認した後,輸血が行われる.特にD抗原は,抗D血清との反応からD陽性,Du陽性,D陰性に大別され,最近はD陰性の中にDelの存在することも明らかになってきた.D抗原は輸血だけでなく,母児血液型不適合の原因にもなるが,抗D免疫グロブリン製剤の普及で,妊娠による抗D産生は減少している.Rh式血液型の中で日本人に特徴的なことは,不規則抗体"抗E"が輸血歴,妊娠歴のある人にしばしば見いだされることである.
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