代謝経路と臨床検査・5
好気的解糖経路
松村 義寛
1
1東女医大・生化学
pp.360-361
発行日 1969年5月15日
Published Date 1969/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906405
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ペントースサイクル,五炭糖回路,リングルコン酸酸化経路,ヘキソースモノリン酸経路などいろいろの名称でよばれているが,同じものである.研究者の名前をとって"Warburg-Dickensのサイクル"ともいわれる.
嫌気的解糖経路では,酸素の消費がないので,急速な筋肉運動など酸素の補給がふじゅぶんのときに,多量のエネルギーを発生するためには,必然的に嫌気的解糖が行なわれ,その結果,ピルビン酸や乳酸の発生があるわけであるが,ここに述べる好気的経路は酸素を消費するので,じゅうぶんに酸素を供給しうる条件でないと進行しない.したがって,肝・脳・心筋など常時酸素補給があり,分圧の高いときに行なわれるものである,
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