免疫化学検査法 Ⅱ 測定法の実際
8・ホルモン
H その他
③エンケファリン
中井 利昭
1
1筑波大学臨床医学系臨床病理
pp.883
発行日 1988年6月15日
Published Date 1988/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204633
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エンケファリンとは
最近オピオイド・ペプチドが,鎮痛作用や精神作用などモルヒネ様活性を示す活性ペプチドとして注目を浴びている.このオピオイド・ペプチドの中で,メチオニンエンケファリン,ロイシンエンケファリンは副腎髄質内のカテコールアミン顆粒内に存在し,カテコールアミンとともに血中に分泌され,神経伝達物質としての作用(カテコールアミン放出の調節など)を発揮している.褐色細胞腫の症例でその腫瘍組織中1)にオピオイド・ペプチドが多量に含有されているとの報告もすでに見られ,今後オピオイド・ペプチドの測定は,キットが市販されるようになったことも考えると,疾患の病態解析や診断に用いられるようになると思う.
以下,簡単にその測定操作,問題点などを筆者のデータを主体として解説する.
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