技術講座 病理
病理診断における電顕標本の作りかた2—薄切・染色
栄本 忠昭
1
,
市原 朋子
2
1福岡大学病院病理部
2福岡大学医学部第一病理学教室
pp.431-435
発行日 1988年5月1日
Published Date 1988/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204488
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サマリー
透過型電顕用標本の作りかたにつき,薄切・染色のステップを解説した.薄切は,トリミング・準薄切・二次トリミング・超薄切の手順で行われる.これに重要なナイフ,特にガラスナイフの作りかたと使用法,および超ミクロトームの原理を説明し,各段階の手技と注意事項を述べた.超薄切ではナイフの薄切面への調節にテクニックを要す.染色については,準薄切片の観察の意義を強調し,トルイジンブルー以外の染色法にも触れた.超薄切片の染色では酢酸ウランおよびクエン酸鉛染色液の作製法と染色手技のくふうについて述べ,自動染色器も紹介した.
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