技術講座 一般
尿沈渣の見かた2—円柱
重田 英夫
1
,
仲沢 正美
1
1千葉県がんセンター臨床検査部
pp.436-441
発行日 1988年5月1日
Published Date 1988/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204489
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サマリー
尿円柱の形成過程から顕微鏡的観察に至るまでの生理的ないし病理的諸条件ならびに検査過程に含まれる各種の問題点を取り上げ,具体的な標本作製法に触れたうえで,従来報告された各種の文献上の分類を紹介した後,現在通常採用されているLippmannに準じた分類に基づいて各種円柱の観察法と鑑別点につき述べた.また,近年発達した検査技術による円柱基質含有の各種内在抗原の検索法に加えて,筆者が報告した血小板円柱の検出と同定法を解説し,最近注目されてきた血液凝固ないし血小板系,細胞免疫の関与する各種病変の存在を踏まえ,しかも実施しやすくした新しい尿円柱の2段階分類につき,その大略を述べた.
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