技術講座 細菌
酵素法による細菌の同定
森 伴雄
1
,
岡田 淳
2
1三井記念病院中央検査部
2関東逓信病院微生物学検査科
pp.425-430
発行日 1988年5月1日
Published Date 1988/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204487
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
細菌の迅速同定法は数年前から実用化されつつある.そのうち1個のコロニーから数時間以内で同定可能な酵素法について解説する.酵素法は種々の合成発色基質を組み合わせたキットで,腸内細菌用のラピッド20,レンサ球菌用のIDS RapID STR,グラム陰性球菌用のゴノチェク-II,嫌気性菌用のIDS RapIDANAなどがある.これらは酵素活性の高い新鮮株について反応条件を厳守すれば,従来法より正確な同定成績が得られる.さらに嫌気性菌でも好気的環境下にて4時間の反応で成績が得られるので,迅速性も優れている.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.