異常値・異常反応の出た時・46
アミラーゼ
山崎 富生
1
,
大槻 真
1
,
馬場 茂明
1
1神戸大第2内科
pp.1041-1047
発行日 1976年10月15日
Published Date 1976/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909506
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一般にデンプンに作用して加水分解を行う酵素を総称してアミラーゼと呼ぶが,加水分解とともに転移作用を行う酵素は除かれている.アミラーゼはその分解生成糖の旋光性が負であるか正であるかにより,α型とβ型に大別されており,ヒトを含む動物組織に存在するものはすべてα-アミラーゼ(1,4-α-Dglucanglucanohydrase,E.C.3.2.1.1)である.分子量は45,000,至適pHは6.9であるがpH4,8〜11の範囲で比較的安定である.
α-アミラーゼはデンプン,グリコーゲン,アミロペクチンおよびそれらの変性物質で,3個以上のD-glucoseを含むポリサッカライドのα−1-4glucoside結合を加水分解し,最終反応生成物としてマルトースの他に少量のブドウ糖,マルトトリロース,リミテッドデキストリンを生ずる.
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