トピックス
Latex agglutination法
小林 とよ子
1
,
上野 一恵
1
1岐阜大嫌気性菌実験施設
pp.168
発行日 1986年2月1日
Published Date 1986/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203578
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偽膜性大腸炎は抗生剤投与が誘因となり,常在菌叢中あるいは外来性に経口的に侵入した毒素産生性のClostridium difficileが腸管内で異常増殖して発症することが知られている1).
C. difficileには少なくとも2種類の毒素(エンテロトキシン様毒素,細胞障害毒素)が知られている.抗生剤性下痢患者では20〜30%,偽膜性腸炎の患者では90%以上の高率に下痢便からC. difficileと毒素が検出される.健康者では時にC. difficileが検出されるが,毒素は陰性である.したがって,抗生剤性の下痢および偽膜性腸炎の診断には,①内視鏡検査による偽膜の証明,②糞便からC. difficileの検出およびC. difficile毒素の検出が重要である.C. difficileと毒素の証明は特に重要である.
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