入門講座 血清
凝集反応(Agglutination)
松橋 直
1
1東大医学部血清学
pp.352
発行日 1967年5月15日
Published Date 1967/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916649
- 有料閲覧
- 文献概要
たとえば赤血球のような顕微鏡で見える程度の大きさの粒子性の抗原と,これと特異的に結合する抗体とを反応させたとき,肉眼ではっきりわかるような凝集塊ができる現象を凝集反応という。
凝集反応にあずかる抗体を凝集素(Agglutinin)とよび,対応する抗原物質の名称}こ「抗」の接頭語をつけてその特異性をあらわす。たとえば,チフス菌を動物に注射してでぎてくる抗体は,チフス菌にかぎって反応して凝集塊をつくるが,この抗体は,抗チフス菌凝集素とよばれる。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.