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SCC抗原
野沢 志朗
1
,
小島 雅彦
1
,
高山 泰子
1
1慶応大産婦人科教室
pp.167-168
発行日 1986年2月1日
Published Date 1986/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203577
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SCC抗原は,扁平上皮癌関連抗原(squamous cell carcinomarelated antigen)の頭文字をとって名づけられた扁平上皮癌の腫瘍マーカーである.加藤らは,1977年子宮頸部扁平上皮癌組織から分子量48,000の蛋白質TA-4を分離精製し,そのRIAを確立し,TA-4が子宮頸部扁平上皮癌患者血清中に高率に出現することを報告した.以来,TA-4は扁平上皮癌に特異性の高い腫瘍マーカーとして注目されてきた1).
SCC抗原は,子宮頸部扁平上皮癌の肝転移巣から新たに分離精製された,分子量45,000のTA-4の亜種の蛋白質であり,TA-4と共通の抗原性を有している.最近,ダイナボット社よりRIAによる血中SCC抗原測定用キット(SCC・リアキット)が一般に市販されるようになったので,SCC抗原を測定する機会が増している.
同キットの測定原理は,125IをラベルしたSCC抗原を用いた二抗体法によるRIAであり,測定範囲は1.0〜150ng/mlである.また,同キットの測定内およびロット間の変動係数はおのおの10%,5%以内である.
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