基礎実習講座
補体の扱い方
森安 惟一郎
1
1岡山済生会総合病院臨床検査科
pp.835-838
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203145
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補体の反応系は,二十数種の蛋白から成ることが知られている.すなわち,Clq,Clr,ClsからC9までの各分による古典経路(classical pathway)と,D因子,B因子など各因子による副経路(alternative pathway)に加えて,補体系の活性を制御する種々の不活化因子(inactivator)などが一連の反応系に関与している.
これら補体蛋白は,生体防御の一翼を担うものとして古くから研究され,種々の疾患において濃度が増減することが明らかとなった.また,ある補体成分が欠損すると,感染症を繰り返すこととなる.通常これら補体成分は,生物活性のない状態で体液中に存在しているが,補体としての機能は,抗原抗体反応などの引き金によって活性化として発現する.
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