マスターしよう基本操作
筋無力症検査法
高守 正治
1
,
松原 四郎
1
,
奥村 誠一
1
,
駒井 清暢
1
1金沢大学医学部附属病院神経内科
pp.453-460
発行日 1983年5月1日
Published Date 1983/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202767
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今日,重症筋無力症は免疫学的機序を根底にもつ一つの受容体疾患であるとする考えがほぼ定着し,抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体のほか,補体(C3,C9),AChRで感作されたリンパ球,胸腺の役割もしだいに明らかにされ,この新しい観点からの診断法の導入によって,臨床面からの本病へのとりくみ方にも大きな変遷があった.また類縁疾患で悪性腫瘍その他に伴いやすいことで知られるイートン・ランバート筋無力症候群は,神経終末側に原因が求められ,神経刺激に応じて遊離されるアセチルコリン量子の数の減少がその機序とされ1),この疾患も免疫学的機序がその病因論上で示唆されつつある.
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