今月の主題 筋疾患とその周辺
神経筋接合部の疾患
重症筋無力症
高守 正治
1
1金沢大学医学部・神経内科
pp.266-273
発行日 1985年2月10日
Published Date 1985/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219622
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
骨格筋の易疲労性を主徴とする重症筋無力症の臨床像は1672年Willisによって記載され,これがアセチルコリン(ACh)を伝達物質とする,運動系最後のシナプスである神経筋接合部の疾患であることは約50年来知られていたことであるが,原因が筋肉側(後シナプス膜)アセチルコリン受容体(AChR)にあるとされるに至ったのはここ約10余年のことである.発症,病像修飾の免疫学的機序の詳細もかなり解明され,これに立脚した免疫療法を中心とした治療方法も良い結果を得つつある.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.