技術講座 一般
電気泳動のための体液の濃縮法
𠮷沢 一太
1
1関東中央病院臨床検査科
pp.339-344
発行日 1981年4月1日
Published Date 1981/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202253
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体液(尿,髄液,胸・腹水,関節液,唾液,胃・十二指腸液,糞便,乳汁など)の電気泳動に際しては,一般に血清蛋白に比しその濃度が低いので,蛋白分画が可能な3g/dl以上に試料を濃縮する必要がある.
また,関節液にはヒアルロン酸,胃液にはムチンなどのムコ多糖体が多量に含まれていて粘稠性が高く,泳動像に影響があるので分解酵素で処理しなければならない.しかし,試料の保存,処理,濃縮を適切に行えば,その後の分画操作は血清蛋白のそれと同じであるので,比較的簡単に実施することができる.
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