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梅毒の脊髄液検査
菅原 孝雄
1
1国立予防衛生研究所
pp.870
発行日 1980年10月1日
Published Date 1980/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202154
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梅毒の発生率が減少し,久しく顕症梅毒が珍しい存在となっていた.しかしここ数年来,顕症梅毒は再び増加の傾向にあると言われ,これに伴って極端に減少していた神経梅毒も増加するのではないかと懸念されている.
神経梅毒の正確な診断のためには,脳脊髄液(CSF)を検査する以外に方法がない.CSFの梅毒検査法は,我が国では梅毒凝集法が最も適切であるとされてきたが,最近では本法を使用する検査室が少なくなり,ガラス板法が用いられている,一方,欧米ではVDRLテストが推奨され用いられてきた.これらの方法はいずれも梅毒の抗脂質抗体を検出する方法である.
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