技術講座 生化学
LDHの定量法
植田 寛
1
,
玄番 昭夫
1中央鉄道病院中央検査室
pp.550-555
発行日 1979年7月1日
Published Date 1979/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201873
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乳酸脱水素酵素(lactate dehydrogenase;LDH)は酸化還元酵素の一つで,系統名はL-Lactate:NAD oxidoreductase(E.C. 1.1.1.27)である.グルコースからピルビン酸に至る嫌気的解糖系の最終段階に働き,乳酸とピルビン酸の間の反応を可逆的に触媒する.NADH(dihydronicotinamide adenine dinucleotide)を補酵素として必要とし,ピルビン酸が還元されるとNADHがNADになる.この可逆反応は生理的条件下では乳酸生成(左方反応)に傾き,非生理的なpH9.5以上の条件ではピルビン酸の生成(右方反応)に進む.
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