測定法の基礎理論 なぜこうなるの?
心電図記録の軌跡・2—記録の歪み補正からの出発
本橋 均
1
1結核予防会総合検診センター
pp.341-344
発行日 1976年5月1日
Published Date 1976/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201052
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心電図は1つの図形であるが,提示の方法は,使用する振動記録装置の可動部分の選び方によっていろいろである.可動部分は細管中の水銀柱(毛管電気計),極めて細い細線(絃検流計),振動子のストリップ(絃オシログラフ),可動鉄片,可動線輪としだいに実用性の高いものに進歩していったが,逆に感度の低下を来し,目的に沿う感度を得るために増幅器が用いられるに至った.
歪みの極めて多い毛管電気計の標示内容に補正と再構成の手を加え,Electrocardiogrammの真の姿を世に示したW.EinthOvenの最初の業績は,"真なるものを描く"という点から今日の心電図学が出発したことを,我々に示してくれる.
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