技術講座 血液
好中球アルカリホスファターゼ染色
秋山 淑子
1
1東大病院中検
pp.62-63
発行日 1975年1月1日
Published Date 1975/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200684
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白血球にアルカリ側に至適pHのあるホスファターゼ,すなわちアルカリホスファターゼ(以下Al-Pと略す)活性のあることは古くから研究され,動物の種類によって,また同一個体でも白血球の種類によって酵素活性の異なることが知られている.ヒトの末梢白血球では好中球だけが酵素活性を有しているが,細胞の成熟度によって活性も異なり,幼若な白血球では証明されない(後骨髄球の時期になってはじめて活性が認められるようになる).
Al-P染色が注目されるようになったのは,慢性骨髄性白血病(CML)の好中球Al-P活性が著しく低下することから,CMLの診断上,不可欠の検査の一つとなってきたからである.
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