技術講座 血液
凝固因子インヒビターの測定
竹尾 映美
1
1大阪大学医学部附属病院医療技術部検査部門
pp.654-660
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543104318
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Point
●凝固因子インヒビターの測定法としてベセスダ(Bethesda)法が広く用いられているが,この方法は血漿中のpH上昇による凝固因子活性の自然失活が原因で偽陽性を生じることが知られている.
●国際血栓止血学会/学術標準化委員会(ISTH/SSC)では,ベセスダ法を改良したナイメーヘン(Nijmegen)法を推奨しているが,この方法は煩雑であり,現状では,前処理に要する時間やコストの面から,いまだベセスダ法が広く用いられている.
●血漿中のpH上昇による凝固因子活性の失活は,血漿を緩衝化し,pH上昇を抑制することで最小限に抑えることができる.
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