技術講座 血液
凝固因子インヒビター測定
新井 盛夫
1
1東京医科大学臨床検査医学教室
pp.961-966
発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905941
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
新しい知見
第Ⅷ因子インヒビターの測定法としてベセスダ法(Bethesda Assay)が汎用されてきた.本法は特殊な試薬を必要とせず簡便なために,一般臨床検査室で実施できる.しかし,免疫反応と凝固一段法による第Ⅷ因子活性測定の組み合わせであるために,施設間の測定誤差が大きく,精度管理の限界を把握したうえでの結果の解釈が必要である.また1BU/ml以下の低値検体においては偽陽性率が高く,再検査の対象になる.近年,これらの欠点を改良したベセスダ法のナイメゲン(Nijmegen)変法が提唱され,測定感度や特異度が高まった.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.