オピニオン
東日本大震災における臨床検査支援
長沢 光章
1
1東北大学病院診療技術部
pp.1442
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103788
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2011年3月11日午後2時46分,宮城県沖を震源(Mw9.0)とした地震発生により東北地方を中心に東日本全域で各種ライフラインの寸断,そして大津波の発生により太平洋沿岸部での壊滅的な打撃を受け,約2万名もの尊い命が奪われた.また,福島原発事故などによる長期避難,放射能汚染や電力不足も大きな問題となっている.
岩手・宮城・福島県を中心とした臨床検査室や試薬・機器関連の企業では,停電,断水,建物の損壊や機器の落下,放射能などによりほとんどの施設が機能を停止し,沿岸部の施設では大津波による流出,浸水など甚大な被害を受けた.その後,懸命な努力や多くの支援により臨床検査室の早期な立上げを行ったが,沿岸部ではいまだ仮設検査室での検査を余儀なくされている施設がある.また,多くの会員が自宅や家財の流出・損壊,本人・家族の死傷や安否不明,ライフラインの寸断など日常生活にも大きな影響を及ぼした.
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