予防と臨床のはざまで
東日本大震災
福田 洋
1
1順天堂大学医学部総合診療科
pp.423
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102123
- 有料閲覧
- 文献概要
この度の東日本大震災で被災された皆さま,被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます.また,救助・復旧・支援作業に関わっている皆さま,本当にお疲れさまです.
それは突然やってきました.3月11日,私は東京千代田区麹町の企業にいました.確かに大きく,長く揺れ,保健師さんはじめ健康管理室にいた人は立つことができませんでした.その後,屋外退避,避難の指示が発せられ,近くの皇居に周辺企業や官庁などの多くの方が避難しました.私はその後の会議のために赤坂まで歩いて移動しました.この時歩いている人の中には,携帯のワンセグでニュースの最新情報に耳を傾ける人,ヘルメットをかぶっている人もいました.春の陽気を感じる晴天で,その後の日本を襲う数々の災難を,この時点では全く予見できませんでした.しかし,夕方の会議にたどり着けた人はほとんどおらず,交通網が全く機能していないことを知りました.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.