増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学
IV 血液像
各論
1 健常者の血液像
2 骨髄像観察時の留意点
川田 勉
1
1東海大学医学部付属八王子病院中央臨床検査科
pp.1086-1090
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102588
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1 骨髄像の観察のポイント
骨髄像の観察も基本的には,末梢血と同様で,さらに以下の点に留意する必要がある.
①塗抹標本を作製する際の検体採取は,抗凝固剤を使用せずに行うことを基本としている.抗凝固剤を用いることにより形態や染色態度が微妙に変化するといわれている.
②有核細胞の分類は,高倍率(1,000倍)で行い,2名の検査者が,500個(計1,000個)観察することが望ましい.
③標本の観察は骨髄穿刺を施行した理由・目的を考慮し,標本全体(特に引き終わり)を注意深く観察する.
④細胞の成熟移行期に注意し,一定の基準をもって鑑別する.
![](/cover/first?img=mf.1543102588.png)
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.