増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学
IV 血液像
総論
2 標本の作製と保存
3 標本の保存
東 克巳
1
1杏林大学大学院保健学研究科
pp.1071-1072
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102584
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はじめに
どの分野の標本保存も同様であろうが,標本の褪色があると観察はもとより診断を誤らせることにつながり,最も気をつけなければならないことの1つである.
血液や骨髄の塗抹標本の保存は,染色後室温で自施設の標本箱あるいはスライドガラス納入時のケースに保存することが通常である.血液や骨髄の塗抹標本では普通染色標本と特殊染色標本がある.基本的には同じように保存すれば問題ないと思われる.
血液・骨髄塗抹標本の保存についての文献,参考資料は検索したかぎりではヒットするものがなかった.したがって,本稿では筆者が従来から経験的に行ってきた血液・骨髄塗抹標本の保存とその注意点などを中心に概説する.
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