カラーグラフ 正しい外科切除標本の取り扱い方・5
標本整理,標本固定の原則
風間 伸介
1
,
渡邉 聡明
1
,
名川 弘一
1
Shinsuke KAZAMA
1
1東京大学医学部腫瘍外科
pp.1011-1016
発行日 2001年8月20日
Published Date 2001/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904531
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
外科医にとって,手術手技や検査手技を修得するだけではなく,自分で切除標本の整理をし,その切除標本の肉眼所見の読み方,病理標本の基本的な診断を修得することは,術前診断の観点から重要な学習項目である.
現在の診断学は,外科医が基本に忠実に標本整理,標本固定を行い,その標本を病理医にゆだね,病理医が再構築をしたうえで最終診断がなされる,という一連の過程を積み重ねて進歩してきた.また最近では,臨床材料を用いた分子生物学的研究も行われてきているが,この場合も正しい標本整理とそれに基づく病理診断が基本となっていることは言うまでもない.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.