増刊号 これから広がる生理検査・新たにはじまる生理検査
J 最新機器解説超音波診断装置
脈波検査装置
血圧脈波検査装置バセラ VS-1500シリーズ
フクダ電子株式会社
pp.1181
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102241
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脳・心血管疾患は動脈硬化が基盤で発症するため,動脈硬化を早期に発見して適切な治療をすることが重要となる.また動脈硬化が進行した結果,高齢者を中心に下肢動脈の血流障害である末梢動脈疾患(PAD)が出現する.これら動脈の硬さの程度,下肢血管の血流障害の程度の2種類の検査を行う装置が血圧脈波検査装置である.
動脈の硬さの指標として,脈波伝播速度(PWV)が古くからある.血管の2点で脈波を記録し,2点間の距離を脈波の時間差で除した値であり,動脈硬化が進むと大きくなる.このPWVは血圧の影響を強く受けることがわかっている.この血圧の影響を排除した新しい動脈硬化指標がCAVI(cardio-ankle vascular index)である.CAVIは動脈の圧変化に対する口径変化から血管固有の弾性を表す,血圧の影響を受けないスティフネスパラメータβをBramwell-Hillの式を利用してPWVから求めた.このため血圧依存が極めて少ない血管固有の硬さを示す動脈硬化指標である.CAVI≧9.0で動脈硬化の疑いがでてくる.
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