Japanese
English
装置と方法
ICを応用した脈波微分装置について
Application of I.C. Operational Amplifier as a Differentiator
片桐 鎮夫
1
,
小林 勝
1
Shizuo Katagiri
1
,
Suguru Kobayashi
1
1北里大学衛生学部生理学教室
1Department of Physiology, Faculty of Hygene, Kitazato University
pp.141-144
発行日 1970年2月15日
Published Date 1970/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202117
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はじめに
心機能の力学的研究は心カテーテル法を中心として発展してきたが,最近では心収縮により発生する張力と心筋の長さとの関係,あるいは収縮速度と力(荷重)との関係が新たに明らかにされつつある。張力は心内圧,心室容積および壁厚の函数であるので,収縮によって生ずる心室内圧の変化は心力学の研究に有力な情報を与えるものと考えられ,そのためにも圧力脈波の正確な速度成分を提供する微分装置を必要とする。
最も簡単な微分装置はCR回路である。しかしこの回路では出力が小さく,正確な微分を得ることが困難である。一方アナログ計算機による微分法があるが,脈波のみの測定など使用目的が限定される場合には,不経済である。これらの中間的方法として,最近特に脚光をあびている,集積回路の演算増幅器を応用し,設計,製作を容易にした脈波微分装置を試作したので報告する。
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