技術講座 一般
尿を対象としたプロテオミクスの最前線
山本 格
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科附属腎研究施設構造病理学分野
pp.701-706
発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102142
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新しい知見
近年,蛋白質を酵素分解したペプチドや,ペプチドをさらに分解したフラグメントの質量を正確に測定することにより,蛋白質の同定や,アミノ酸配列の決定が容易にできるようになった.それを応用して,ヒトの血液や尿などの体液の蛋白質を網羅的に解析することで,そこから有用な生物情報を得ようという試みがなされている.正常ヒト血漿中には約3,000種類,尿中には約1,500種類以上の蛋白質が同定され,それらのなかに疾患の指標となるもの(バイオマーカー)が発見されると期待されている.
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