けんさアラカルト
薬剤副作用と尿検査
太田 宜秀
1
,
富野 康日己
1
1順天堂大学医学部腎臓内科
pp.826-827
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101520
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薬剤の副作用
最近,医薬品の副作用に関する報道が非常に多い.医薬品を使用したとき,本来の治療目的である治療効果のほかに,目的以外の作用が発現し人体に悪影響を及ぼすことがある.これを総称して医薬品の副作用と呼んでいる.副作用情報は,医薬品の適正使用において重要なものであり,厚生労働省副作用・感染症報告制度としてシステム化されている1).
尿所見に異常がある薬剤
われわれは,日本医薬品集のデータベースを使用し検討した結果,医薬品を服用した際に定期的に尿検査が必要な薬剤および副作用として蛋白尿や血尿がみられる薬剤があることを報告した2).医薬品を服用した際,定期的に尿検査が必要な薬剤は53剤あり,そのうち40剤が非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drug;NSAID)と呼ばれている解熱鎮痛消炎剤であった.蛋白尿や血尿を引き起こす薬剤とミオグロビン尿を引き起こす薬剤を表に示した.
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