今月の主題 不整脈診療の実際
各種領域における不整脈診療の特殊性
薬剤副作用としての不整脈
関谷 宗一郎
1
,
堤 健
1
1昭和大学藤が丘病院・循環器内科
pp.92-93
発行日 1986年1月10日
Published Date 1986/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220187
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薬剤の副作用は,その薬剤の有する薬理学的作用の延長上から発生すると予測されるものと,まったく予測されないものとがある.通常は前者のことをさし,薬剤の投与量(多くは過剰投与)に関係するものと,投与された側の薬剤代謝過程(肝機能,腎機能,高齢者)に関係するものとがある.近年,薬剤誘発性不整脈については,QT延長に関係してひき起こされる多形性心室性頻拍(Torsadede Pointes)の報告が多くみられる1).そのため本稿では,Torsade de Pointesを含めた薬剤副作用としての不整脈発生を,薬剤の基礎電気生理学的作用と対比しつつ述べることにする.
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