今月の主題 下痢と便秘―今日的アプローチ
便通異常をきたしやすい病態と対処法
薬剤の副作用としての便通異常
内藤 裕二
1
1京都府立医科大学消化器内科学
pp.307-311
発行日 2012年2月10日
Published Date 2012/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105800
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
★薬剤の副作用としての下痢は,急速通過型下痢,浸透圧性下痢,分泌性下痢,滲出性下痢に分類される.
★薬剤性下痢の多くは軽症ですみ,その原因薬剤の中止で治癒する場合が多いが,偽膜性大腸炎,急性出血性大腸炎などの難治例もある.
★新しい薬剤を開始してから,便秘が出現または悪化した場合には,まず薬剤による副作用ではないかと疑うことが重要である.
★抗精神病薬,オピオイドなどの場合,開始時から緩下剤を併用し便秘対策をすることが重要である.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.