Laboratory Practice 〈診療支援〉
後方診療支援システムによる内分泌症例の対応
米川 修
1
,
谷脇 寛子
2
,
鈴木 雅之
3
,
浅野 正宏
2
,
溝口 壱
2
1聖隷浜松病院臨床検査科
2聖隷浜松病院臨床検査センター
3聖隷浜松病院医療情報センター
pp.271-273
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101181
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はじめに
当院では,2001年4月から臨床サイドへの貢献を目指し臨床検査科と臨床検査センターと共同で“後方診療支援システム”と銘打った検査データを介した新たなサービスを実施している.
これからの検査室の運営に当たっては,利用者(直接の利用者である医師,さらに,最終の真の利用者である患者)の満足度を考慮することと,組織としてもコンサルテーション機能が求められている.最近は,後者の観点から検査相談室が設立され臨床サイドに貢献していることがうかがわれる1~3).当院でも臨床サービスを考え,2004年10月から検査相談室を開設した次第である.われわれが立ち上げた“後方診療支援システム”は利用する側の疑問に応えるという検査相談室とは性格を異にしており,患者のデータを監視することで能動的に情報を活用し,より積極的に臨床に還元しようというものである.このシステムでは,第三者の観点から客観的に評価することで患者や医師の気づかない異常を見いだせる利点がある.
今回は,当システムにより見いだされた症例のうち内分泌疾患という観点からこのシステムの活用を紹介してみたい.
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