増刊号 新しい臨床検査・未来の臨床検査
各論
7.病理検査
2 テレパソロジーによる病理組織迅速顕微鏡検査
澤井 高志
1
1岩手医科大学病理学第一講座
pp.1336-1339
発行日 2006年10月15日
Published Date 2006/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101126
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はじめに
遠隔病理診断(テレパソロジー)は遠隔医療の一つに含まれるが,テレパソロジーは,「伝送された臓器のマクロ,組織のミクロ,細胞画像に基づいて遠隔地から医療,教育,研究に関連した行為を行うこと」と定義されている.
テレパソロジーが普及してきた背景には手術中の迅速診断など病理診断が医療にとって重要であるにもかかわらず,これに携わる病理診断医の数が少ないこと,これに対して最近の目覚ましい情報機術(information technology,IT)の開発,進歩によって画像を容易に伝送できるようになったことが挙げられる.以下,テレパソロジーの内容と現状,さらに問題点について説明したい.
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