増刊号 臨床血液検査
III.血液病理検査
3.電子顕微鏡検査
電子顕微鏡検査
鎌田 義正
1
1弘前大学医学部第一病理学教室
pp.393-398
発行日 1991年6月15日
Published Date 1991/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906572
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はじめに
末梢血や骨髄,リンパ組織を電子顕微鏡(以下,電顕)で検査することは,血液細胞の形態と機能をより分解能の高いレベルで観察し,理解することを可能とする.臨床血液学の診断においては,塗抹細胞診,組織診,組織化学,免疫組織化学で得られた所見と合わせて総合的に判定することが大切であるが,血液疾患の確定診断にはしばしば超微形態が不可欠になる.ここでは誌面の都合上,取り扱いが比較的特殊な未梢血と骨髄穿刺液の透過電顕の試料作製法および二,三の特殊検査法を中心に述べ,そのあとで大切な電顕所見とその意義を簡単に述べる.
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