臨床検査技師のための実践医療データベース論
第4章 データベース演習環境の構築―クライアント編・2 問い合わせ環境
片岡 浩巳
1
1高知大学医学部附属病院検査部
pp.373-379
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100528
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はじめに
データベースを学ぶためには,一般的に関係論理や関係代数の基礎を学んでから実践編に入るのがよい学習法とされているが,本稿では,演習環境の整備を優先して解説してきた.これは,演習によって動作を確認しながら実戦的に学ぶほうが理解しやすいことと,自分自身で初めから構築した環境で,想像以上のデータベースの力を引き出すことができたとき,きっと大きな自信が生まれ,もっと高度な技術への学習意欲が沸くと考えたからである.データベースを扱えることは,私たち臨床検査技師(以下,技師)の強力な武器となり,データベースから抽出や分析した情報はあらゆる場面での評価ツールとして威力を発揮する.それについては9章から掲載する予定であるので,それまでに環境整備と基本的なデータベースの操作法の習得とを完了させておこう.
これまで,2章から3章にかけて,データベースサーバと,そのサーバに接続するためのインターフェイスとについて述べてきた.本章では,データベースサーバに新しくデータベースを作成し,データベースに対していろいろな質問を行うためのクライアント機能について述べる.クライアント機能で利用するクエリソフト(問い合わせソフト)は,無料で利用できるCommon SQL Environment(CSE)を利用する.CSEは,3章の後半でインストール方法を紹介したが,この章では,CSEの使いかたと機能について解説する.
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