疾患と検査値の推移
バセドウ病と妊娠
𠮷村 弘
1
1伊藤病院
pp.115-120
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100466
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バセドウ病とは
1840年ドイツの医師バセドウ(Basedow)が頻脈,甲状腺腫,眼球突出を伴った4人の若い女性症例を報告した.長い間病因が不明であったが,1958年アダムズ(Adams)が甲状腺刺激物質を発見し,これがIgGであることより,バセドウ病が自己免疫性疾患であることが明らかになった.現在では甲状腺刺激ホルモン(thyroid-stimulating hormone,TSH)リセプター抗体(TRAb)が病因であると考えられている.
性比と発症年齢
性比はおよそ1:4で女性に多い.初発年齢は20~30歳代であるが,社会の高齢化のためか50歳以上での発症例も増えている.
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