技術講座 病理
グルタール固定・エポキシ樹脂包埋ブロックを用いた免疫電顕法(矢野・加島法)
加島 健司
1
,
矢野 信次
2
,
駄阿 勉
1
,
横山 繁生
2
1大分大学医学部附属病院病理部
2大分大学医学部病理学講座
pp.111-114
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100465
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新しい知見
エポキシ樹脂包埋ブロックは専ら普通電子顕微鏡(以下,電顕)用であり,post-embedding法による免疫電子顕微鏡(以下,免疫電顕)での観察にはLR WhiteやLowicrylなどの低温重合樹脂が必要であった.エッチング処理などによって,エポキシ樹脂包埋ブロックを用いた免疫電顕での観察も試みられてきたが,十分な結果は得られていない.われわれは,超薄切片に抗原賦活処理を行うことによって,グルタール固定・エポキシ樹脂包埋ブロックを免疫電顕に供することに成功した.本法では,十分な免疫反応とともに,通常型電顕像と遜色ない超微細構造が得られる.さらに,過去に作製された未使用のエポキシ樹脂包埋ブロックにも応用可能である.
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