特集 膵疾患の診断・治療の進歩
各疾患の診断と治療 自己免疫性膵炎の診断と治療
岡崎 和一
1
,
池浦 司
,
内田 一茂
1関西医科大学香里病院
キーワード:
IgG
,
Prednisolone
,
内視鏡的逆行性胆道膵管造影
,
予後
,
導入化学療法
,
腹部CT
,
IgG4関連疾患
,
膵炎-自己免疫性
Keyword:
Immunoglobulin G
,
Prognosis
,
Cholangiopancreatography, Endoscopic Retrograde
,
Immunoglobulin G4-Related Disease
,
Autoimmune Pancreatitis
,
Prednisolone
,
Induction Chemotherapy
pp.1039-1045
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2020360719
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<Headline>1 自己免疫性膵炎(AIP)にはIgG4関連疾患の膵病変である1型と好中球上皮病変を特徴とする2型があるが、わが国ではほとんどが1型である。2 膵癌や胆管癌など悪性疾患の否定とともに、膵画像所見、血液所見、病理組織所見、膵外病変、ステロイド反応性など、総合的に診断する。わが国では1型を対象とする「自己免疫膵炎臨床診断基準2018」で診断できる。3 AIP患者のうち、胆管狭窄による閉塞性黄疸例、腹痛・背部痛を有する例、膵外病変合併例などがステロイドによる寛解導入治療の適応となる。4 再燃を約半数に認め、ステロイド再導入や増量が選択されるが、ステロイド難治例や使用できない症例では免疫抑制薬が第二選択薬とされる。欧米で使用されているリツキシマブはわが国では使用できない。
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