増刊号 これで万全!緊急を要するエコー所見
1章 腹部エコー
自己免疫性膵炎
木下 博之
1
1紀南病院中央臨床検査部
pp.366-370
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202321
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疾患の概要
自己免疫性膵炎はびまん性膵腫大と膵管狭窄像を特徴とし,時に膵腫瘤を形成する特有の膵炎であり,1995年にわが国より発信された疾患概念である1).血清免疫グロブリン(immunoglobulin:Ig)G4の上昇とIgG4陽性形質細胞の著しい浸潤を認め,膵外病変を伴うことも多く,IgG4関連疾患の膵病変と考えられている2).自己免疫性膵炎国際コンセンサス診断基準では,IgG4の関与する1型と好中球病変を中心とする2型に分類されるが1),わが国では自己免疫性膵炎は主として1型であり2),ここでは1型自己免疫性膵炎について示す.
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