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FGF23―新規血清リン濃度調節因子
伊東 伸朗
1
,
福本 誠二
1
1東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
pp.306-308
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100385
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はじめに
リン(P)は,カルシウム(Ca)とともに骨石灰化に必要不可欠な電解質である.したがって低リン血症では,骨石灰化障害を特徴とするくる病(成長期前)・骨軟化症(成長期後)が認められる.またリンは,細胞内での種々の酵素反応や蛋白質の合成に寄与するなど,生体機能の維持においても必要不可欠である.近年低リン血症を特徴とするいくつかの疾患の研究を通じ,線維芽細胞増殖因子(fibroblast growth factor,FGF)23が血清リン濃度を調整する液性因子として同定された.以下,本稿においてその構造と機能,測定法,測定の意義(関連疾患等)について概説する.
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