トピックス
糖鎖異常と筋ジストロフィー
戸田 達史
1
1大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝学
pp.303-306
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100384
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はじめに
日本に特異的な福山型先天性筋ジストロフィー(Fukuyama-type congenital muscular dystrophy,FCMD)やmuscle-eye-brain(MEB)病,ウォーカー-ワールブルグ症候群(Walker-Warburg syndrome,WWS)は,先天性筋ジストロフィーに,神経細胞移動期の障害である敷石滑脳症と,眼奇形を伴う類縁疾患である.近年,これらやそのほかいくつかの筋ジストロフィーに共通した病態として,αジストログリカンの糖鎖修飾異常が注目され,これらの疾患群に対して“αジストログリカノパチー”という新しい疾患概念が提唱されてきている1).
ここではFCMDの病態を中心にαジストログリカノパチーについて解説する.
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