病気のはなし
多発性骨髄腫
大津山 賢一郎
1
,
河野 道生
1
1山口大学大学院医学系研究科・生体シグナル解析医学講座
pp.228-234
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100361
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サマリー
Bリンパ球系細胞である形質細胞が骨髄で単クローン性に腫瘍性に増殖しているのが多発性骨髄腫である.その診断には形質細胞の同定と形質細胞の単クローン性の証明とが必要である.最近,この証明にフローサイトメーターによる表面抗原解析が有用であることが示され日常化しつつある.抗CD38抗体を使用するマルチカラー解析は,形質細胞の分化度(未熟型,中間型および成熟型)をも解析でき,特に未熟型骨髄腫細胞の動態は骨髄腫の進展を予測するうえで極めて重要であることから表面抗原解析はますます重要性を示しつつある.
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