技術講座 微生物
小児ウイルス感染症の免疫学的検査
山崎 勉
1
1埼玉医科大学小児科,感染症科・感染制御科
pp.107-112
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100336
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新しい知見
医療従事者の予防接種とウイルス抗体検査:院内感染に関連する感染症のうちで,予防接種が施行されているものには,麻疹,風疹,水痘,ムンプス,B型肝炎,インフルエンザなどがある.麻疹,風疹,水痘,ムンプスは,小児期に多い感染症であるが,最近は成人の感染症例も目立ち,特に若い医療従事者においては,これらのウイルスに対する抗体保有が十分ではない可能性を念頭に置く必要がある.医療従事者の感染を介して施設内で種々のウイルス感染が流行した場合は,その後の対策に多くの労力と経費とを要する.院内感染対策を目的として,これらのウイルス感染の罹患歴の明らかでない医療従事者に対して,適切な方法による血清抗体を測定することが必要である.
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