技術講座 生理
心エコー検査時の注意点
相川 大
1
,
渡辺 浩之
1
1榊原記念病院循環器内科
pp.113-117
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100337
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新しい知見
経胸壁心エコーで冠動脈をみる:冠動脈血流の分析では,まず血流の向きに注目する.血流が末梢から中枢へ向かう場合,冠動脈閉塞に伴う側副血行路の存在を考える.
冠動脈狭窄が存在すると主として拡張期血流が障害される.安静時の拡張期収縮期血流速度比(diastolic to systolic velocity ratio,DSVR)の低下は冠動脈狭窄の存在を示唆する.
薬剤負荷〔ATP(adenosin 5′-triphosphate,アデノシン三リン酸)など〕により最大充血を誘発すると血流速度の増加が記録される.冠血流予備能(coronary flow reserve,CFR)は,安静時に対する最大充血時の冠血流速度比であり,狭心症の非侵襲的評価法として臨床的に受け入れられつつある.
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