今月の主題 病原体抗原の免疫学的検査法
技術解説
ウイルス同定の免疫学的迅速検査
畠野 靖子
1
Yasuko HATANO
1
1スペシアル—レファレンス—ラボラトリーウイルス部
pp.745-753
発行日 1988年7月15日
Published Date 1988/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913686
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従来からのウイルス同定は,患者からの検体を培養細胞・鶏卵・マウスなどにより増殖させた後,動物免疫血清を用いて中和法,凝集法などの手技により行われていた.
近年ウイルス同定は,患者検体中から直接ウイルス(抗原)を検出・同定する試薬が市販されるようになり,迅速同定検査法として急速に発展してきた.迅速同定法には種々な方法があるが,ウイルス学は勿論,免疫学・化学・遺伝子工学など広い分野での原理・理論が応用されている.一方,手技の面では,キット操作の簡便化がすすみ,特殊な設備・技術を要せず,検査日数も1〜2日でウイルスの検査室診断が可能となってきている.
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