今月の主題 肝硬変と肝癌
どのようなとき癌化を考えるか
免疫学的検査
浪久 利彦
1
,
市川 尚一
1
,
荻原 牧夫
1
,
内田 重行
1
1順天堂大学医学部・消化器内科
pp.1472-1473
発行日 1983年9月10日
Published Date 1983/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218413
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肝硬変から肝癌への進展が疑われる場合に,現在行われている免疫学的検査法は2通りに大別される.1つは担癌患者の血中に出現,または増加する腫瘍マーカーを測定する方法であり,他の1つは担癌患者の細胞性免疫能を測定する方法である.腫瘍マーカーとして報告されているものには,α-Fetoprotein(AFP),Basic Fetoprotein(BFP),Tissue Polypeptide Antigen(TPA),Ferritinなどがあり,腫瘍マーカーであるとともに腫瘍抗原としての意義をもっている.細胞性免疫能検査としてはLeucocyto Adherence Inhibitoin Test(LAIテスト),あるいはStructuredness of Cytoplasmic Matrix(SCM)テストなどがあり,腫瘍抗原によるリンパ球の感作状態をin vitroで測定する方法である.
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