検査室の安全管理・10
生体試料の取り扱いと倫理 その1 血液・尿
池田 斉
1
1埼玉医科大学総合医療センター中央検査部
pp.59-61
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100322
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はじめに
本シリーズは,「検査室の安全管理」というタイトルのもとで,複数の著者により執筆されている.主眼とするところは,近年定められたISO 15190(臨床検査室の安全に対する要求事項)に向けて,今後どのように対処すべきかということであろう.筆者に与えられたテーマは「生体試料の取り扱いと倫理」である.前半では,主として血液検体の採取から,分析,廃棄までの過程における注意点について述べる.資料としては,現在われわれの病院で実際に使用されているマニュアル1),および,文献として掲げた,「臨床検査の安全対策の実態と指針作成に関する研究.平成15年度―平成16年度総合研究報告書(渡辺清明編).厚生労働省科学研究費補助金医療技術評価総合研究事業.2005」を参考にした.後半では,検査終了後の検体(残余検体)を業務,教育,研究のために使用する場合の考えかた,倫理について,日本臨床検査医学会倫理委員会の見解を中心に述べることとする.
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