シリーズ・生体蛋白質の検査法・3
ヒト生体試料中の蛋白質定量の特殊性と取り扱い上の問題点
亀山 恒夫
1
,
川崎 美津子
1
Tsuneo KAMEYAMA
1
,
Mitsuko KAWASAKI
1
1順天堂大学医学部生化学教室
pp.279-284
発行日 1986年3月15日
Published Date 1986/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912906
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はじめに
蛋白質の定量は生化学的実験の基本的な操作であり,生化学の研究が始まって以来,それと歩みをともにしてきたと言っても過言ではない.今日まで,数多(あまた)の方法が発表されたが,それぞれの方法には必ず長所とともに短所があるため,現在なお新しい方法が案出されたり,改良法の発表が跡を絶たない.それゆえ,蛋白質の定量に関する研究は昔から行われているが,現在なおも新しい研究開発の領域となっている.
個々の測定法の具体的方法については,本誌の本シリーズに,他の筆者により詳細に解説される.これらの測定法を適所に正しく活用するためには,各種の測定法の一つ一つの操作,試料や試薬の性質を確実に理解して,どの測定にどの測定法を適用すべきかを正しく判断し,得られたデータを正しく評価せねばならない.
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