検査室の安全管理・7
わが国の臨床検査室の安全管理の実態およびマニュアル・その2 臨床検査の安全対策マニュアル
石橋 みどり
1
1慶應義塾大学病院中央臨床検査部
pp.863-867
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100122
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
医療のグローバル化が求められる現在,臨床検査はデータの共有化のみならず,安全対策においても指針に添った標準的対応が望まれている.
2003年10月には検査室の安全対策に関する国際規格として「ISO15190:2003」が発行された1).適用範囲には「臨床検査室の安全業務に関する要求事項を指定する.」と記されている.内容的には臨床検査室の作業環境の安全を確立し維持するための要求事項を指定するものとなっており,主として検査室従事者の安全管理に関する要求事項である.検査室の安全管理は患者の医療安全を間接的に確保するために重要な要素であるが,厚生労働省科学研究班「臨床検査の安全対策の実態と指針作成に関する研究」では安全対策実態調査結果を踏まえ,患者の医療上の安全確保に重点を置いた標準的安全対策指針の策定が検討された.
今回は前回紹介した実態調査結果を踏まえ策定された安全対策指針の骨子と概要とを紹介する.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.