オピニオン
臨床検査技師教育の立場から臨床実習病院への期待
安松 弘光
1
1広島医学技術専門学校
pp.624
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100051
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附属病院を持たない臨床検査技師養成校は数か所の総合病院にその実習をお願いしているのが現状である.そこには学校側と実習病院との間に少なからず問題が生じているようである.本校ではこのようなことをできるだけ少なくするため,実習病院の技師長あるいは教育責任者と,毎年実習施設責任者会議を開催している.実習病院側からは毎年同じようなことが話題になっている.それは実習生に対して,「挨拶をしない」「積極性がない」「基本ができていない」などの意見が出される.実習をお願いしている学校側からは本音での発言をお願いすることはいろいろな面で困難であると思う.今回は思い切って実習終了後,学生に対してアンケートを実施してみた.その内容をいくつか紹介してみたい.
1 . 実際の現場を体験して
「臨床検査技師の仕事の重要さ,責任の大きさを改めて感じた」「漠然としていたものが明確になった」など,ほとんどの学生がこのように述べている.臨床実習を体験することで臨床検査業務あるいは臨床検査技師というものがより深く理解されており,その目的の大部分が達成されている.
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